製造業において、出荷等に使用する段ボールは日々多く活用している梱包材です。その何気なく利用している段ボールも、工夫によっては、コスト削減につながることもあります。段ボールのコスト削減を行うには、ポイントがあります。段ボールのコスト削減を実現した事例と合わせてご紹介します。
目次
1.段ボールのコスト削減するポイント
段ボールのコスト削減をする際には、ポイントがあります。4つのポイントをご紹介します。
1-1.輸送コストと保管コストの削減を検討する
段ボールは大きくかさばるという特徴があるため、輸送コストや保管コストがかかりがちです。その輸送コストと保管コストにポイントを置いてコスト削減を行えば、効果が高まると考えられます。
さまざまな方法がありますが、例えば輸送コスト削減の方法としては、できるだけ貨物の種類を統一してトラックに荷積みしたり、近隣の拠点の貨物は同じ車両で配送できるようにルートを統一するなどが考えられます。
1-2.段ボールの強度の基準を見直す
一度、段ボールの強度を見直してみるのもポイントです。慣習から強度が高すぎるものを継続して利用しており、コストに無駄があることに気づいていないケースもあるためです。強度を限界まで落とすことで、コスト削減につながることも多々あります。
1-3.梱包物の種類を見直す
段ボールに入れる梱包物の大きさに、余裕がある場合があります。これもコスト削減の余地があります。梱包物の大きさや種類、組み合わせの見直しを行ってみましょう。何十種類を数十枚仕入れていた段ボールが、数種類に減らせるかもしれません。
また、梱包物をダンボールに詰めるときに、詰め方を工夫するだけで、コストが削減できる場合もあります。
1-4.段ボールの形状を見直す
同じ大きさの段ボールであっても、一般的な段ボールから、組み立て式のダンボールへと見直すことによってコストを削減できるケースがあります。組み立て式とは、自分で組み立ててから梱包するタイプの段ボールです。
組み立ての手間はあるものの、簡単に組み立てられるものを使用したり、製函機を使用して自動化したりすれば、かえってコスト削減につながることもあります。
2.段ボールのコスト削減事例
製造業における、段ボールのコスト削減に成功した事例を2つご紹介します。
2-1.カットテープ削減によるコスト削減事例
梱包箱のカットテープを削減したことでコスト削減につなげた事例です。
カットテープとは、段ボールシートの貼り合わせ時に裏ライナーに取り付けるもので、開封しやすくするものです。
そのカットテープを削減し、段ボールを特殊な仕様にしたことで利便性は下げずにコスト削減が実現しました。
結果、カットテープのプラスチック使用量が約11t削減を実現し、温室効果ガスは約28t-CO2削減を実現しました。
2-2.段ボール原紙の流れ方向寸法の削減によるコスト削減事例
段ボール製の梱包箱のショートフラップ化により、コスト削減を実現した事例です。
ショートフラップとは、段ボール箱の天面の内フラップと外フラップを閉めても、完全に天面が密閉されることなく、中央部分に四角形の隙間が空いた状態となるものです。
この事例では、段ボール原紙の流れ方向の寸法を削減し、段ボール箱のショートフラップ化を行いました。
3.まとめ
製造業の段ボールのコスト削減のためには、ポイントを押さえて行うことが重要です。
日本トーカンパッケージでは、商品のご提供に留まらないパッケージ総合支援を行っております。
ただ段ボールをご提供するのではなく、安全な素材の利用や商品に適切な形状を実現するためのシステム導入など、お客様のご要望を最大限実現できる環境を提供します。
お客様の課題に応じてコスト削減のご提案も可能です。ぜひお気軽にご相談ください。