
梱包材は、商品の輸送や運搬、保管などを行う際には重要な役割を担っています。今回は、梱包材の種類や特徴、素材別のメリット・デメリット、近年注目を集めているエコな梱包材などをご紹介します。
梱包材とは?

梱包材は世の中のあらゆるシーンで活用されていますが、特にビジネスシーンにおいては重要な役割を担っています。まずは梱包材の概要からビジネスにおける重要性について解説します。
●梱包材とは
梱包材とは、ビジネスにおいては商品や材料など必要な荷物の輸送や運搬、保管の際に、外部からの衝撃や環境変化から保護することを目的に使われる資材の総称です。
代表的な梱包材には、段ボールや厚紙ケース、エアーキャップなどの緩衝材、クラフトテープや布テープなどの梱包テープなどがあります。
●梱包材のビジネスにおける重要性
梱包材は、ビジネスにおいて重要な役割と価値があります。
・商品の保護、劣化防止などは商品の品質を左右する
梱包材で包む対象物が商品であった場合、商品の品質を護り、劣化や破損を防止します。梱包材の有無やその強度などによって、輸送や運搬する商品の品質が変わってくるため、非常に重要といえます。
・輸送時の利便性向上・物流効率化
トラック輸送や空輸などによって荷物が運ばれる際に、梱包材はトラックなどへの積荷がしやすく、積みやすくすることで利便性が向上します。さらに梱包材の設計によって輸送効率を高めることも可能です。
・商品のPRや情報伝達の役割
商品が梱包された梱包材の外観には、顧客が購入判断を行うための情報伝達や販売促進の役割もあります。例えば商品が詰められた段ボールの外側にキャッチコピーやロゴ、イラスト、写真などの印刷を施すことで、認知や視認性向上、惹きつける要素を備えることによる購買意欲の増進などが期待できます。
梱包材の種類

梱包材は、大きく分けて3種類に分かれ、それぞれの用途が異なります。ビジネスにおいてよく利用される梱包材と主な用途をご紹介します。
1.容れ物
●段ボール
梱包材の中で、最も一般的で、輸送や運搬にはもはや欠かせない存在です。内容物を保護する性能が高く、中身に応じた一品一様の設計が可能です。内容物は、種類問わず入れることができます。
●薄型ケース(メール便ケース)
メール便としての扱いが可能な薄型のケースです。ポスト投函できるサイズで、CDや本、衣類など、小物類を入れるのに適しています。材質は段ボール製のほか、厚紙を使ったものもあります。
●宅配袋
マチ付きの紙袋など、多少、厚みや大きさのある内容物でも容易に入れることができる梱包材です。書類や衣類、小物などに適しています。
●プラスチックコンテナ・プラダンケース
プラスチック製のコンテナです。主にポリプロピレンなどの材料を利用しているので強度が高く、洗浄して繰り返し利用することができます。
2.緩衝材
●エアーキャップ
いわゆるプチプチと呼ばれる緩衝材です。商品を衝撃から保護することができるため、クッション封筒や段ボールの隙間埋めなどに利用されています。
●ミラーマット
発泡ポリエチレン製のシートで、一般的な荷物の保護に向いていますが、特にガラスや陶器などの割れ物の保護によく利用されています。
●段ボール
段ボールは緩衝材としても利用されています。段ボールを立体的に折り曲げて組み上げることで、仕切りや隙間材、クッション材として使用することができます。
●クラフト紙(ボーガスペーパー)
紙製の緩衝材です。クラフト紙は化学パルプから作られた茶色の紙で、破れにくいのが特徴です。緩衝材として使用するほかに、素朴な風合いを生かした包装やラッピングなどにも利用されています。
3.封緘材(テープ類)
●梱包テープ
段ボールに封をする際などに利用する梱包テープも梱包材の一種です。
クラフトテープや布テープ、二重伸縮ポリプロピレンを基材としたOPPテープなどがよく利用されています。梱包した後でしっかりと封緘を行うことで、輸送や運搬中に中身が飛び出すことを防ぎます。
梱包材の容れ物の素材別メリット・デメリット

梱包材の容れ物の選択によって商品などの内容物の品質や状態が変わってきます。そこで容れ物の段ボール、プラスチック、紙の3つの素材別のメリット・デメリットをご紹介します。
●段ボール
(段ボール箱など)
メリット:軽量かつ緩衝性が高いこと、さまざまな形状やサイズに設計をして最適化できる点が大きなメリットです。またリサイクル率が高く、国内での段ボールの回収率は95%以上となっているほか、生分解性があるため環境にやさしいこともメリットです。
デメリット:段ボールは紙製であることから、プラスチックと比べて強度の面で不安を感じやすい点が挙げられます。近年は段ボールの強度を高める技術が発達しており、保護性に関する信頼性が上がっています。また水や湿気に弱い点がデメリットになることもあります。
●プラスチック
(プラスチックコンテナやプラスチック段ボール、ビニール袋など)
メリット:軽量で強度や保護性が高く、耐水性も高いというメリットがあります。使用後は洗浄して繰り返し利用できるのも特徴です。
デメリット:一方で、プラスチックは廃棄した後に自然に還るものではないため、環境への悪影響を及ぼすとの見方から世界的に規制が進んでいます。昨今は脱プラスチックの動きが強くなっており、積極的にプラスチック製梱包材を採用することは歓迎されていません。段ボール製や木製に代替するといった動きも出てきています。
●紙
(宅配袋や封筒類など)
メリット:紙製の袋は、他の梱包材と比較し、安価に利用することができます。またさまざまな形状に加工することができるので、内容物の書類や本、カタログなどの大きさに合わせることができます。紙はリサイクル、再生利用ができるほか、生分解性が高いため、環境負荷が低いといえます。
デメリット:段ボールやプラシックに比べて強度に劣る点です。衝撃に弱いものを入れる際には、必ずエアーキャップや厚紙などの緩衝材を用いて二重、三重に保護する必要があります。
今注目を集める環境に配慮したエコな梱包材

今の時代、環境に配慮された梱包材を利用したいものです。中でも段ボール製や紙製の梱包材は、環境にやさしい種類の入れ物だとご紹介しました。さらに環境配慮の取り組みを進める場合には、FSC認証ロゴ入り段ボールの利用をおすすめします。
●FSC認証とは?
FSC認証とは国際的な森林認証制度です。FSCマークが付けられた製品は、きちんと管理された森林から作られた木材を用いた製品であることを示しています。
貴重な地球資源の一つである森林資源を保護することを目的としているため、FSC認証を取得した段ボールを梱包材として利用することは、地球貢献につながります。
●FSC認証入り段ボールを梱包材として利用するメリット
企業がビジネスにFSC認証入り段ボールを梱包材として利用するメリットは多くあります。主に次の点をご紹介します。
・地球資源の保護に貢献できることで、企業の責任を果たせる
企業には、社会的責任があり、それを果たす必要があります。FSC認証入り段ボールを採用するということは、その責任を果たす一つの取り組みといえます。
・消費者にも貢献を促すことができる
積極的に環境にやさしい段ボールを緩衝材として利用することで、消費者にも良い影響を与えることができます。例えば、商品の梱包材にFSC認証入り段ボールを利用すれば、その商品に関わる消費者にも貢献を促すことが可能です。
・第三者による認証により、客観的な信頼性が高まる
FSC認証は、社外の第三者による認証であるため、それを採用した会社に対する世間一般からの目も変わり、信頼性が高まると考えられます。
【関連リンク】
>SDGsに貢献するFSC認証とは?
>FSC認証取得のメリットとは?デメリットも解説
まとめ
梱包材はビジネスを進めるに当たって、非常に重要な役割を担っています。さまざまな素材や種類の梱包材をご紹介しましたが、メリットやデメリットがそれぞれに存在するため、内容物や状況に応じて最適なものを選ぶ必要があります。
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>段ボールパレット(CFG)