
事業者が花きを適切に輸送したいという場合、品質保持はもちろん、梱包・輸送の最適化は欠かせません。そのような中、従来から多く利用されてきている段ボール梱包は、最適な手段です。さらに工夫することで、さらなる輸送品質向上・効率化につながります。
今回は、花き輸送に段ボールを利用して梱包するメリットから、花き輸送に最適な段ボール梱包の選び方、品質維持の方法、おすすめの段ボール製品・ソリューションをご紹介します。花き輸送に最適な段ボール梱包をお探しの方はもちろん、花き輸送の梱包作業面にお困りの方におすすめです。ぜひご覧ください。
花き輸送における段ボール梱包のメリット

花き輸送における段ボール梱包のメリットをご紹介します。
花き輸送には段ボール梱包が主流
花きは鮮度が命であると同時に、些細なことで形状を崩してしまう恐れがあることから、梱包や輸送時には適切な管理が求められます。そのような中、さまざまな梱包手段が試され、最も主流になっているのが段ボール梱包です。
なぜ花き輸送において段ボール梱包が多く用いられているのか、その理由としては次のことが挙げられます。
花き輸送における段ボール梱包のメリット
・梱包仕様・荷積みが容易などの理由から輸送効率が高い
段ボール箱に適切に切り花等を梱包することで、品質保持が期待できます。また段ボール箱は形状や軽量面からトラックやパレットへの荷積みが容易である点もメリットといえます。
・輸送コストが抑えられる
段ボール箱は軽量であり、また効率的に荷積みができれば積載率が向上し、トラック台数を減らせる可能性もあります。結果的に輸送コストが抑えられることもある点は、段ボール梱包のメリットの一つです。
・加工が容易
段ボールは加工しやすいため、梱包箱のサイズや形状のカスタマイズが容易に行えます。強度を高めた段ボール箱も存在するため、花きのサイズや輸送時の環境に応じて柔軟に加工が可能です。
・リサイクル性が高く環境にやさしい
段ボールは、日本国内においてリサイクルシステムが確立されており、段ボールの回収率は95%以上といわれています。そのため段ボールという素材自体、環境負荷を低減できる点で有効です。
近年はSDGsへの対応などCO2排出削減や脱プラスチックへの取り組みが各企業で推進されている中、環境に優しい段ボールを積極的に利用することは、有効な施策の一つになり得ます。
・湿式輸送が可能
花きの段ボール梱包では、切り花の根を湿らせたまま輸送する湿式輸送が可能です。縦型段ボール箱に水バケツを収めて切り花を浸すバケット式などで品質を保ちながら輸送が可能です。
花き輸送に最適な段ボール梱包の選び方

花き輸送における段ボール梱包の選び方をご紹介します。
破損しにくい段ボール
花き輸送で最も重要なのは品質保持であり、衝撃や破損などは避けなければなりません。輸送や保管条件を満たす段ボール材質・形態を選定する必要があります。
水濡れに強い段ボール
花きを湿らせた状態で輸送するには、水濡れに強い段ボール梱包が求められます。段ボールは紙製であるため、水の影響を受けることを想定しなければなりません。そのため段ボールに特殊加工を施した撥水や耐水段ボールが存在します。
サイズが最適化された段ボール
段ボールの積載率をより一層、高めるためにサイズを最適化することが重要です。加工性に優れているため、最適な寸法・形態にすることにより、資材の削減や輸送効率を上げることによるコストダウンを実現します。
金属製ステッチがなく梱包作業効率が高い段ボール
花き用の段ボール梱包箱の多くは大きい段ボールシートを貼り合わせるため、金属製ステッチで留めることが多いです。しかし梱包時に怪我の恐れがある上に、誤って取れてしまった場合には、商品に混入する恐れがあります。また解体時に金属製ステッチを取り外す作業に時間と人的コストがかかります。そのため、金属製ステッチがなく、段ボールを利用することが求められます。
鉢植えが動きにくい固定材
鉢植えを輸送する際には、鉢植えを容易に固定でき、梱包作業に手間が掛からない段ボール梱包を選ぶことが求められます。
花き輸送に最適な段ボール梱包の品質維持の方法

花き輸送に最適な段ボール梱包の品質維持の工夫方法をご紹介します。
鉢植え固定材の使用
鉢植え固定材を利用する際には、梱包箱に入れた鉢植えが上下左右に動かず、花を傷付けない鉢植え固定材・包装仕様が必要です。日本トーカンパッケージではこの様な包装仕様のご提案が可能です。
防水性能の付加
花きを湿らせた状態で輸送するには、バケットからこぼれた水で段ボールが湿らないように、防水性能を加えることが一案です。また、高い防水性能を段ボールに施すことで、バケットも段ボール化が可能です。
日本トーカンパッケージの花き輸送段ボールのご紹介

花きの品質を保持したまま効率化を進めることができる段ボール梱包材として、日本トーカンパッケージの製品がおすすめです。
横置き梱包箱と縦置き梱包箱、そして防水機能を備えた段ボール製バケットをご紹介します。
1.横置き 梱包箱 半自動製函機「切り花トーカン アシスト BOX(横置き用)」
花き用の横置き梱包箱を半自動製函機で箱組みする製品です。梱包箱単体ではなく半自動製函機とセットになった製品です。
横置き梱包箱の特徴は、金属製ステッチ加工なしで、安全かつ、安定的な梱包輸送が可能である点です。
また段ボールのブランクシートを半自動製函機にセットすると四面を自動で立ち上げます。その後、手作業で短側面を内側へ折り込み、切り花を入れ封函します。一部の箱組み作業を自動化することで、省人・省力化に貢献します。手作業の工程は自動化もできます。
2.縦置き 梱包箱 自動製函機「切り花トーカン アシスト BOX(縦置き用)」
花き用の縦置き梱包箱を自動製函機で箱組みする製品です。梱包箱単体ではなく自動製函機とセットになった製品です。
縦置き梱包箱の特徴は、パレット積みした段ボールブランクシートを専用製函機にセットするだけで縦置き梱包箱が製函・排出され、花きとバケットを投入するだけで済むことです。
パレット積みされた段ボールのブランクシートを製函機の給紙マガジン部へセットすると自動で製函します。人的、時間的リソースを掛けずに箱組みから花き・バケットの投入、封函まで連続で行うことができるため、省人・省力化に貢献します。
3.段ボール製バケット「たもっちゃんT-WP 」
段ボールにPEをラミネートし、防水機能を備えた段ボール製バケットです。リサイクル性に優れた、環境にやさしいオール段ボール仕様の切り花用梱包が可能になる点がメリットです。これまで湿式輸送に課題を感じていた方は、ぜひお試しください。
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まとめ

花き輸送に段ボールを利用して梱包するメリットから、花き輸送に最適な段ボール梱包の選び方、品質維持の方法、花き輸送におすすめの段ボール製品・ソリューションをご紹介しました。
花き輸送に最適な段ボール梱包をお探しの方はもちろん、花き輸送の梱包作業面にお困りの方は、ぜひ今回ご紹介した製品をご活用ください。