近年の物流ニーズの多様化や人手不足、EC物流量の増加などを背景に、製造業や運送業などの間で、より一層、輸送効率向上が求められています。その施策の一つが、トラックの積載効率向上です。
そこで今回は、積載効率の考え方や計算式、積載効率を向上させる方法をご紹介します。
1.積載効率とは?
積載効率とは、トラックが積載できる量に対して、実際の積載している貨物の割合を示します。積載率が高いほど、輸送効率が高いといえます。
重量を基準にした積載効率の計算式は、
「積載効率(%)=積載重量÷最大積載重量×100」
となります。
例えば、最大積載重量5tトラックに対して、2tの貨物を積載して輸送した場合の積載効率は40%となります。
「2(t)÷5(t)×100=40%」
近年、より一層、積載効率を考えなければならなくなってきました。その背景には、物流業界における人手不足や物流量の増加などを背景にコスト削減やトラックドライバーの負担軽減の必要性といった課題があります。積載効率を向上させ、トラックの効率的な稼働が求められています。
2.積載効率を向上させる方法
積載効率を向上させるには、さまざまなアプローチ方法があります。
・配送状況の管理
トラックの配送状況を管理し、全トラックと貨物量の最適化を図るために、前提として配送状況をしっかりと管理する体制づくりが欠かせません。
例えばトラックに搭載するドライブレコーダーやGPSを用いて、トラックの運行状況を把握することで、配送ルートの最適化が行えます。
・積載効率の平準化
各車両の積載率を均等にすることで平準化を図る方法です。例えば積載効率60%のAルートと積載効率120%のBルートがあったとすれば、Bルートのほうに追加でトラックを出すのではなく、余裕のあるAルートのトラックをBルートに分配することで、平準化を図ることができます。
・梱包する段ボール箱サイズの最適化
梱包する段ボール箱のサイズを最適化することにより、積載効率を向上させることができます。例えば、商品を段ボール箱に詰めたときの余白を削減するために段ボール使用量を削減した段ボール箱を開発して利用します。これにより、段ボール箱のサイズが小さくなることから、より多くの段ボール箱をトラックへ積載できます。
・商品パッケージの最適化
商品パッケージの形状を変更し、梱包用の段ボール箱へと効率的に収められるようにします。これによって従来よりも積載できる商品数が増えるので、積載効率が向上します。
・商品カテゴリーの見直し
通常、同商品カテゴリーごとにトラックへ積載しますが、その商品カテゴリーを見直すことで、効率的にコンテナ等に入れることができるようになることもあります。スペース利用効率が上がり、積載効率の向上が期待できます。
・共同配送
近年、積載効率の向上は業界全体の課題となっており、複数の運送業者が共同で配送する仕組みも作られ始めています。同じ方面に配送する企業の荷物を共同でまとめることにより、積載効率向上につながります。
3.まとめ
現在、物流業界では課題が深刻化しており、積載効率を改善することは急務となっています。さまざまなアプローチ方法がある中で、できることから始めていくことが大切です。
日本トーカンパッケージでは、積載効率を上げるために、最適な段ボールのサイズについてご提案することができます。
また積載効率向上のために段ボール箱サイズを変更したいといった場合には、当社の段ボール箱の箱組みが自動で行える自動製函システムを利用いただくこともできます。同システムでは、取り外し可能なユニットを交換することで、約10分で箱サイズの変更が容易に行えます。
段ボール箱を検討することは、一つの積載効率向上に役立てられます。ぜひお気軽にご相談ください。