梱包作業を自動化して効率化するには?製函機のプロが自動化方法を一挙ご紹介!

物流業界はいま、人手不足やトラックドライバーの長時間労働規制などの課題を受け、物流効率化が急務となっています。対応策のうち、梱包作業を効率化することは一つの手段といえます。例えば製函機の導入や梱包材の工夫を通じて効率化を図ることができます。
今回は、梱包作業の自動化による効率化の方法を具体的にご紹介します。

1.梱包作業の自動化による効率化の必要性

現在、物流業務を効率化する必要性が高まっています。

2019年4月に行われた労働基準法の改正により、2024年4月から、トラックドライバーの労働時間の上限は、「法定労働時間+年960時間まで」となります。この長時間労働規制によって起きる諸問題を「物流2024年問題」と呼び、対応が急がれています。

例えば運送・物流会社の売上・利益減少やドライバーの収入減少、荷主が支払う運賃の上昇などが問題視されており、物流業務を効率化して、より短時間で生産性を上げる工夫が求められています。

また物流業界では近年、人手不足やEC宅配量の増加などの流れもあり、課題解決のための効率化が急務となっています。

●梱包作業効率化の必要性
物流業務の中でも、梱包作業の効率化は特に重要です。

梱包作業とは、商品の破損防止などを目的とした包装作業全般を指し、緩衝材や段ボールによる梱包から発送ラベル貼付、パレット積み付けまでの一連の業務を含みます。

【梱包作業の一連の流れ】
1.商品の大きさや形状、重さに応じて最適な梱包材を選ぶ
2.商品に最適な緩衝材を選ぶ
3.梱包材を箱に組み立てる
4.箱の中に商品を入れ、緩衝材で保護する
5.テープ類で箱を封止する

特に近年はECの宅配量が増加していることから、迅速に多くの商品を梱包する必要性があります。また物流工程全般のコスト削減も考えなければなりません。

梱包作業の効率化の方法として、製函機の導入や梱包材の工夫が挙げられます。

2.梱包作業の自動化ができる製函機とは?その種類を解説

製函機とは、梱包に利用する段ボール箱や紙箱を自動で組み立てる機械です。製函機には、主に次の3種類があります。

●手動タイプ
製函を補助する器具を使用して、人間が手動で箱を組み立てます。

●半自動タイプ
人間が機械に製函したい段ボールなどをセットして機械を始動させると、製函が自動で行われる半自動タイプです。

●全自動タイプ
段ボールシートなどを給紙する作業をロボットが代行すれば、完全に自動化が実現します。自動的に次々と連続で箱が組み立てられていきます。

3.製函機による梱包作業自動化のメリット

製函機で梱包作業を自動化することには、次のメリットがあります。

●省人化
製函の自動化により、梱包作業の箱組み工程における人手が不要になるため、人員を削減できます。人員不足であっても省人化が実現するうえに、本来注力したいコア業務への集中も可能になります。

●スピード向上による出荷数増加
製函機を用いれば、人間が手だけで箱組みするときと比べてスピードが上がるため、より多くの荷物が出荷できます。

●コスト削減
人員が削減できれば人件費を削減することができます。製函機によっては、最適化された梱包材を組み合わせたソリューションが存在するため、その場合には、梱包材の使用量が減ることでコストダウンにもつながります。梱包材が最適化されれば、積載効率の向上につながることもあります。

●手組ではできない複雑な形を実現できる
手で箱組みするのがむずかしい、複雑な形に製函する場合も、製函機を導入して利用すれば容易です。梱包の最適化を図ることができます。

●梱包作業の標準化による品質の維持
製函機を用いることで、梱包作業を標準化できるため、梱包の質も均一化されることが期待できます。梱包の品質も向上し、維持することも可能になるため、顧客満足度向上にも寄与するでしょう。

4.製函機による自動化例

製函機による自動化により、梱包作業を効率化する例を2つご紹介します。

●半手動タイプの例
日本トーカンパッケージの「エコクイックBOX」という半自動タイプの製函機を用いる方法です。エコクイックBOXは、ECでよく使用される薄型紙器の使用面積を削減できる画期的な梱包箱と、半自動タイプの製函機とを組み合わせたソリューションです。これにより、梱包作業の効率化が実現します。
紙器は使用面積を最大20%減少させることができる包装形態であるため、製函機との併用で、包材と梱包作業両面でのコストダウンが可能になります。

●全自動タイプの例
日本トーカンパッケージの「ECスリムカートン」は、全自動タイプの製函機を用いるソリューションです。自動給紙装置付きで、段ボールシートをセットすれば、自動で箱組みし、四隅をホットメルトで貼り付けます。1分当たり15ケース組み立てられるため、手組みよりも大幅にスピードが上がり、効率化が図れます。

5.合わせて行いたい梱包材の工夫

梱包作業の効率化は、梱包材および緩衝材の工夫によっても進めることができます。製函機の使用と共に、梱包材の工夫も行いましょう。

●緩衝材に段ボールを採用して柔軟に形を変更
段ボール箱の中に入れる緩衝材には、さまざまな素材がありますが、柔軟に形を変更しやすい段ボールを採用することで、梱包効率の向上や緩衝材のコストダウンを図ることができます。

【参考】緩衝材の種類
緩衝材には他にエアキャップやミラマット、発泡スチロールなどがあります。いずれも脱プラスチックの流れに反しています。段ボールはリサイクル性が高く環境に優しい素材です。

●梱包台の見直し
梱包作業の効率を上げるために、商品を梱包するのに使う梱包台の見直しも必要です。
梱包台の高さは最適か、無駄なスペースはないか、無駄な動作はないかなどを見直すことで、梱包作業の効率化につながります。

●動線の見直し
無駄の多い動線を排除することも、効率化の手段の一つです。手動で行う場合、段ボール箱や緩衝材の位置が遠かったり、梱包後の商品を遠くまで持っていく必要があったりすると非効率です。より手間なくスピーディーに作業できる動線に改善することが大切です。

6.まとめ

物流業務の中でも梱包作業の効率化は、物流問題を対策できる一つの方法です。力を入れて取り組むことは、大きな意味があります。

日本トーカンパッケージのトーカンエコパシリーズは、製函機導入と梱包材の工夫の両方によって梱包作業効率化および物流効率化を実現します。

トーカンエコパシリーズでは、手動タイプ、半自動タイプ、全自動タイプの3種類をご用意しております。今回、例としてご紹介した半自動タイプの「エコクイックBOX」には全自動タイプもあり、1分当たり15ケース組み立てられます。 また手動タイプと半自動タイプがある「トーカン アシスト Box」もご用意しております。
手動タイプは、安価なアルミ製の専用治具を使用し、箱の側面の立ち上げを補助することで製函作業が効率化します。

いずれも梱包作業の効率化に寄与し、梱包材そのもののコストダウンや積載効率の向上など、さらなるメリットが得られる可能性があります。

詳細については、ぜひサービスページをご覧ください。また、ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

トーカンエコパシリーズ