段ボール封緘業務の効率を上げる秘訣とは?
封緘方法や特殊段ボールからご紹介!

段ボール封緘業務の効率を上げる秘訣とは?封緘方法や特殊段ボールからご紹介!

物流に欠かせない段ボール箱。梱包資材として優れた点が多く、あらゆる梱包に活用されています。その段ボール箱に封をする封緘(ふうかん)業務は、できるだけ迅速かつ、確実に行いたいものです。
そこで今回は、段ボール箱の封緘業務の課題から、効率を上げる封緘方法、封緘作業を効率化する段ボール箱をご紹介します。

1.段ボール箱の封緘業務とは?

段ボール箱の封緘業務とは?

封緘とは、手紙や文書、箱などの封を閉じることを指します。

物流において使われている段ボール箱の中でも、多く使われている「A式段ボール箱」、いわゆる「みかん箱」とも呼ばれる標準的な段ボール箱は、4面から伸びるフラップ部分を、テープなどでとめて輸送するのが一般的です。

段ボール箱の封緘は、輸送中に中身が飛び出したり、破損したりするのを防ぐために重要な工程です。

梱包工程における封緘作業は、一般的には手作業でテープなどでとめます。貼り方には段ボール箱に対してI字にテープを貼る「I貼り」や、I貼りした段ボール箱のサイドをH字に追加でテープを貼る「H貼り」があります。

封緘する段ボール箱の量が多い場合は、封緘機と呼ばれる自動で封緘できる機械が使用されることもあります。

2.段ボール箱の封緘業務の課題

段ボール箱の封緘業務の課題

段ボール箱の封緘業務には、次の課題が挙げられます。

●業務効率化の必要性
近年、物流業界では、人手不足や物流量の増加、働き方改革に伴う長時間労働の是正の必要性、物流コスト削減、コロナ禍によるEC物流量の増加など、さまざまな課題があります。 そのような中、物流工程の業務効率化やリードタイム削減などが叫ばれており、梱包・封緘業務全般の効率化も急がれています。手作業の無駄をなくして効率化するだけでなく、封緘業務の自動化の検討も必要になってきています。

●人手不足
国内では、少子高齢化に伴う労働力不足が深刻化していますが、物流業界も同様に深刻な状況に直面しています。箱の組み立て作業やテープ貼りなどの手作業は人員の少ない中で実施するのは負荷が高く、課題を感じている現場は少なくありません。少数でいかに素早く品質を保ちながら効率的に実施できるかが問われています。

●コスト削減
物流工程全体においてコスト削減が求められています。段ボール封緘に必要なテープなどの資材のコストを抑えることはもちろん、梱包作業を効率化して人的コストを削減する必要性も高まっています。

3.段ボール箱の封緘作業はどうすれば効率化できる?

段ボール箱の封緘作業はどうすれば効率化できる?

段ボール箱の封緘作業の効率化を図り、課題を解決するための方法をご紹介します。

●作業場の無駄の見直し
封緘作業を行う作業場の見直しにより、無駄を省いて作業の効率化につながります。

例えば無駄な導線や作業場のモノの配置などがないかを客観的に見て洗い出します。また封緘が終わった荷物を保管する場所が作業場から離れていると、荷物を移動させる手間と時間が増えるため、できるだけ近くにすることも有効です。

封緘を含めた梱包作業の効率を上げるためには梱包台の高さなどの見直しも行いましょう。

●段ボールのテープの貼り方を工夫する
段ボールにテープを貼って封緘する際には、テープの貼り方を工夫することで、作業効率を向上させられます。強度が高まることで、テープの貼り直しや底抜けやテープはがれなどのトラブルも予防できます。

天面は「I貼り」か「十字貼り」で貼るのが一般的です。「十字貼り」は、「I貼り」の後に交差させて1本十字型にテープを貼る方法です。

底面は、「十字貼り」のほか、強度を高めるために「キ貼り」や「米貼り」も有効です。「キ貼り」は、テープを貼った後の見た目がカタカナの「キ」のように見えることが呼び名の由来です。「I貼り」後、底面を3等分する位置で、I貼りしたテープとクロスさせてテープを2本貼ります。

「米字貼り」は「十字貼り」の後に、段ボール箱の角の対角線を結ぶようにテープを2本クロスさせて貼る方法です。漢字の「米」のように見えることが呼び名の由来です。

●ノンステープル段ボールを活用して封緘作業の時間を削減
そもそもテープ貼りをしなくて良いノンステープル段ボールを利用することで、封緘作業の時間を短縮することができます。

ノンステープルとは「ステープルを使わない」という意味合いです。ステープルとは、金属製の封緘材です。ノンステープル段ボールはステープルなしで手作業での組み立てや解体ができるため、テープ貼りの時間がなくなり、素早く作業が可能です。

●封緘作業の自動化
封緘機を用いて封緘作業の自動化を図るのも一つの方法です。封緘機とは、箱に組み上げた段ボールに商品を入れた後、最後に封をする設備です。「I貼り」や「H貼り」に対応する封緘機があります。

封をする包装材は、テープ類だけでなく、ステープルを使用できる封緘機もあります。商品特性や保護強度、異物混入防止など、目的に応じて使い分けがされています。

4.封緘業務を効率化する段ボール箱4種類をご紹介

封緘業務を効率化する段ボール箱を利用することもおすすめです。日本トーカンパッケージがご提供する特殊段ボールを4種類ご紹介します。

ノンステープル(天面:押し込みロック) ●ノンステープル(天面:押し込みロック)
テープやステープルなどの副資材を使わずに封緘でき、簡単に組み立てできるケースです。天面は上から押し込むとロックされる構造になっているため、簡単に作業ができます。短辺側のフラップを押し込むと、切り込みに引っかかり固定される仕組みです。
封緘作業が簡易化され、時間短縮にもつながります。

ノンステープル(天面:交差ロック 底面:差し込みロック) ●ノンステープル(天面:交差ロック 底面:差し込みロック)
上記とは異なるタイプのノンステープルです。天面はフラップを交差して組み立てる交差ロック式になっており、底面は差し込み式のロック構造になっています。 底面の中心近くまで支えているため、重量のあるものを入れても底たわみが発生しにくいのが特長です。

ワントランスフォーマー パッケージ ●ワントランスフォーマー パッケージ
ワントランスフォーマー パッケージは、1ピースで固定機能を備える段ボール箱になります。三角の切り込み部分を起点にくるっと回すと、固定機能のある発送箱に変形します。
商品の固定方法は、土台となる部材と交差させた部材との間に商品を置き、上から抑える方法と、商品の角を抑える方法の2種類があります。固定部分はロックできるので、外れてしまう心配はありません。
1ピースで完結するため、固定するための資材を別途用意して組み立てる必要がないため、作業が簡易化されます。また資材コストの削減にもつながります。

ラベルフーカン パッケージ ●ラベルフーカン パッケージ
宅配便のラベルで封緘するパッケージです。テープでの封緘作業の手間と時間を省くことができます。ロック機能のあるスリットに差し込んだ上から宅配ラベルで封緘するため、上フタが開くことはありません。

5.まとめ

段ボール箱の封緘業務の課題から、課題解決となる効率を上げる封緘方法、封緘作業を効率化する段ボール箱などをご紹介しました。

日本トーカンパッケージでは、今回ご紹介した封緘作業を効率化する段ボール資材の他に、封緘業務を含めた物流工程全体を通して効率化するためのご提案が可能です。

今回ご紹介した封緘業務を効率化する段ボール箱は、お役立ち資料「物流課題を解決 ~ヒラメキノハコ~」にてご紹介しております。ぜひご一読ください。