梱包時は、ものを破損せずに運ぶために、さまざまな工夫が求められます。また資材の節約や積載効率の向上、トラック台数の低減によるCO2排出抑制など、多様な事柄に努める必要があります。
この段ボール梱包時の一つの課題として、隙間が空いてしまったときにどのように対処するかというものがあります。
今回は、梱包時に生じる段ボールの隙間のリスクから段ボールの隙間を適切に埋める梱包のコツ、内容物に合わせた最適な段ボールサイズの設計・見直しによる根本的な解決策をご紹介します。
梱包時に生じる段ボールの隙間のリスク
段ボールの梱包作業を行う際にできる段ボール内の隙間は、大きなリスクにつながることがあります。ここでは、意外と知られていないリスクを解説します。
梱包時に生じる段ボールの隙間とは?
梱包時には、段ボール箱の中に、商品などの物を入れたときに、内容物が段ボールサイズより小さかったり、形状的に空白が生まれたりして、隙間が生じることがあります。
この隙間を空けたまま運んでしまうと、次のような、さまざまなリスクが生じます。
段ボールの内部に隙間があることのリスク
輸送中の商品破損
段ボール箱をトラックや鉄道、航空機、船舶などで輸送する際に、内容物が破損してしまう恐れがあります。輸送時や荷積み・荷下ろし時に生じる振動や衝撃を受けた際、段ボール箱内部に隙間があると内容物が左右前後に動いてしまうことが主な原因です。
緩衝材コストの増加
段ボール箱内部の隙間がわずかであれば、使用する緩衝材の使用量も少なくて済みます。しかし使用頻度が高かったり、隙間が大きく空いていたりする場合には、余計な緩衝材が必要となります。その結果、コストに無駄が出ることがあります。
型崩れや見た目の低下
段ボール箱の内部に隙間があると、積み重ねたときや輸送時、手運びの際に段ボール箱がつぶれてしまう恐れがあります。商品の破損だけでなく、段ボール箱の外観が崩れてしまいます。商品を納品する際などは、外観が損なわれることで、内容物の品質を疑われる恐れがあります。
持ち運びにくくなる
隙間のある段ボール箱は、その内部で内容物が揺れたり、重さの左右差などが発生します。それが原因で、手運びする際にバランスを崩して落下や転倒が生じる恐れがあります。
例えば花き業界では、段ボール箱の中に空洞ができることで、輸送中に中の花きがつぶれてしまったり、折れてしまったりするなどの懸念があります。
段ボールの隙間を適切に埋める梱包のコツ
課題を受け、段ボール箱内部の隙間を適切に埋める梱包のアイデアやコツをご紹介します。
段ボールの隙間を緩衝材で埋める
段ボール内部の隙間を埋める基本は緩衝材を利用することです。主に利用できる緩衝材として、次のものがあります。
エアークッション
空気の入ったクッション材です。ビニール袋の中に空気が入っており、サイズが大きめであるのが特徴です。段ボールの隙間が大きい場合に埋めやすいメリットがあります。また空気で膨らんでいるため、潰れにくいメリットがあります。一方、コストが高くなりがちで、サイズがやや大きいため、わずかな隙間には使えないというデメリットがあります。
エアーキャップ(気泡緩衝材)
空気が入った粒が多数ちりばめられている、シートとしてもクッションとしても利用できる便利な緩衝材です。内容物のサイズや形状に合わせて自由にカットできるのがメリットです。また強度を高めるには二重、三重に重ねることがポイントです。段ボールの内部に生じる狭い隙間からやや広い隙間まで柔軟に対応可能です。
バラ緩衝材
バラ緩衝材とは、ウレタンなどを材質とする粒状の緩衝材です。直接、粒を敷き詰めるほか、袋に一定量を入れてエアークッションのように利用することも可能です。クッション性が高いため、隙間を埋めた後、内容物の破損を防ぐことも可能です。バラなので、散らばりやすく、扱いにくいのはデメリットといえます。
新聞紙や紙
段ボールの細かな隙間の場合、新聞紙や何らかの紙を利用するのも有効です。ただし、クッション性が低く、つぶれやすいため、内容物を保護するのには向いていません。
養生テープでとめる
内容物を、段ボール内部に養生テープで固定する方法です。荷物が段ボールの中で動かないように固定することで、緩衝材が不要になります。しかし輸送時に養生テープが剥がれてしまうリスクはあります。
梱包用ラップ
梱包用ラップとは、梱包用のプラスチック製フィルムです。ストレッチフィルムで内容物を固定することで強度を高めることができます。しっかりと固定されているので、隙間が空いた状態でも運べます。ただし、段ボールの中で内容物を固定するには、少々テクニックが必要になるでしょう。
段ボール一体型緩衝材
養生テープ、ラップ、段ボールが一体化したものです。内容物をしっかりと保護しながら固定することが可能です。これにより、隙間が空いた状態でも運べます。ただし、緩衝材やラップ等と比べると、コストがかかるデメリットがあります。
内容物に合わせた最適な段ボールサイズの設計・見直し
内容物に合わせて隙間が開く場合、特殊な形状の段ボールを設計し、あらかじめ隙間ができないようにしておくのも一案です。
日本トーカンパッケージが行う梱包の総合ソリューション
段ボール内部に隙間ができないよう、段ボールを設計するには、専門的な知識と技術が必要になります。なんとなく段ボールを内容物に合わせてしまうと、かえって積載効率が低下したり、強度や耐久性の面で低下してしまう恐れもあります。基本的な設計手順とともに見直しのポイントをご紹介します。
段ボール箱設計の基本的な手順
1.包装設計要件の確認
2.寸法設計
3.形状の設計
4.強度に基づく段ボールの決定
5.コスト試算
6.包装仕様の決定
7.包装試験、輸送試験
まず、包装設計の目的や内容物、輸配送、保管の状況などの要件を確認します。その上で内寸法、外寸、外寸法などの寸法設計を行います。このとき、出し入れのしやすさや耐荷重、緩衝材の必要性などを考慮します。
形状設計は、内容物や目的に最適な仕様にします。あわせて材質や厚みなどを考慮し、最適な段ボールシートを選定します。コストを見積もり、全体の包装設計を行い最終決定します。設計したら試験を行って完成です。
段ボール箱設計の見直しポイント
段ボール設計を見直すには、次のポイントを押さえることが重要です。
保護性や運搬しやすさなど機能面をすべて加味する
段ボール箱の隙間を埋めるために、内容物に合わせて設計し直す場合に、保護性や運搬しやすさといった機能面を損なわないように注意しましょう。
設計から制作まで一気通貫の対応が可能なパートナーを選定する
設計と制作を別々の会社に依頼する場合に、コストが割増になる恐れがあるほか、せっかくの設計も制作時に反映されない恐れもあります。失敗を防ぐためにも、設計から制作まで一気通貫の対応が可能なパートナーを選ぶことが重要です。
まとめ
段ボール箱の中の隙間を埋めるには、緩衝材の利用が第一選択肢となります。しかし同一商品を梱包し続ける場合には、あらかじめ段ボール箱の設計を最適化することで、緩衝材等の余分なコストを抑えることが可能になったり、積載効率が上がったりとメリットが高まることがあります。
段ボール箱の見直しと設計については、日本トーカンパッケージにおまかせください。
貴社の商品に合わせた最適設計はもちろんのこと、省人化を実現する製函機も含めたソリューションのご提供まで、幅広くご支援いたします。






