物流の効率化が求められる昨今、梱包工程を見直すことで、実現できることがあります。特に段ボールの組み立てから段ボール内に内容物を入れるまでの工程は、人手不足の中、負荷が高まりやすくなっています。そのような中、適切な対策をとることで、効率化につながります。
そこで今回は、段ボールの組み立て方の基本と手順から課題、手作業での組み立てを時短・省人化する方法、製函機と効率的な段ボールの組み合わせにより、作業効率化と省人化を進める方法をご紹介します。
段ボールの組み立て方の基本
段ボールの組み立て方の基本をご紹介します。
段ボールの組み立てに必要な準備
段ボールの組み立てに必要なものとして主に、次の3つが挙げられます。
段ボールシート
段ボールシートは内容物の性質や形状、量、輸送手段などによって最適な厚みが変わります。
テープ
梱包用のテープです。種類が複数あるため、最適なものを選びましょう。主なテープの特徴をご紹介します。
横にスクロールできます。
| クラフトテープ | 紙製のテープで、一般的な段ボール梱包に使用されます。手で切ることができるため、梱包スピードを向上できます。比較的、安価な素材でコスト低減にもつながります。ラミネート加工は耐水性や耐油性に優れています。 |
|---|---|
| OPPテープ | ポリプロピレンという樹脂製素材に、粘着剤を施したものです。強度と耐水性が高いのがメリットです。 手では切れず、はさみやカッターが必要です。 |
| 布テープ | 布製で粘着力が強いのが特徴で、クラフトテープと同様に一般的な段ボール梱包に使われます。強度を高めるために、重ね貼りをしてもはがれにくいメリットがあります。一方、クラフトテープに比べてややコストが増します。 |
| クロステープ | ポリエチレンなどの化学繊維の縦糸と横糸をクロスさせ、編むことにより作られているテープです。表面には、ポリエチレンをラミネート加工し、裏面には粘着剤を施すのが一般的です。強度や耐水性が高く、他のテープと比べて性能が優れている一方、高価になります。 |
緩衝材
段ボールの中の隙間を埋めたり、内容物に巻きつけて保護したりする緩衝材です。エアーキャップ、エアー緩衝材やエアーピロー、バラ緩衝材、ミラーマットなど複数の種類があります。
段ボールの組み立て方の基本ステップ
段ボールの組み立て方の基本ステップをご紹介します。
1.段ボールシートを折り目に沿って広げます。
2.底面をふさぐために、まずふたの短いほうを、内側に折り曲げます。次にふたの長いほうを内側に折り曲げます。
3.ふさいだ底面にテープを貼り、箱を作ります。
テープの貼り方
テープは貼り方によって強度が変わります。主な貼り方には次のものがあります。
一字貼り
底ふたの継ぎ目に沿うように1本、テープを貼ります。強度が十分ないため、強度が求められる場合は、ここから補強する貼り方を行うのが一般的です。一方、天面を閉じるときは一字貼りが主流です。
十字貼り
一字貼りの後、クロスして1本テープを貼り、十字にする方法です。一字貼りより強度を高められ、底抜けしにくくなります。ポイントは、側面までしっかりとテープを貼ることです。
キ貼り
一字貼りの後、クロスさせるテープを2本貼る方法です。カタカナの「キ」の字のようになるように貼ります。十字貼りよりも補強効果が高くなるため、重量物を入れるときに適しています。
米字貼り
十字貼りの後、対角線上に2本テープを貼り、「米」の字になるようにします。十字貼りやキ貼りよりも強度を高められるので、底抜けを絶対に予防したいときに適しています。
H貼り
一字貼りの後、短い2辺それぞれにテープを貼り、「H」の形にする方法です。それほど強度は高まりませんが、短い2辺からの埃などの異物混入を防げるメリットがあります。
物流現場での段ボール組み立ての課題
物流現場で負担になりがちな段ボールの組み立て作業の課題をご紹介します。
深刻な人手不足
物流現場は、昨今、人手不足が深刻化しており、段ボールの組み立て要員の確保も厳しい状況にある現場もあります。しかし、梱包において段ボール組み立て作業はどうしても必要になるため、何らかの対策を取る必要があります。
繁閑差の増幅
物流現場において、繁忙期には段ボールの組み立て作業に負荷が高まりやすいですが、繁忙期に備えて段ボールの組み立て人員を増やしてしまうと、閑散期に人員が余剰してしまい、人件費が増します。繁閑差が激しい場合は特に注意が必要です。
人件費の高騰
近年、物流業界の人件費がかさんでいる状況があります。背景には「物流2024年問題」があります。これはトラックドライバーの時間外労働時間の上限規制により、トラックドライバーの稼働時間が減ることによる諸問題です。
EC浸透による物流量の増加
コロナ禍を経てECが浸透する中、物流量が増しています。それに伴い梱包作業も増加するため、より負荷が高まっているのが現状です。
大きな段ボールサイズによる負荷増大
特に花き業界では、花きを段ボール梱包する場合に、段ボールが縦長などで大きいため、梱包作業の負荷が高まりやすいといえます。この業界は特に高齢化が進んでいるため、より負担が大きくなります。
このように、物流業界全体では、段ボール組み立ての作業の負荷が高まっている現状があります。
手作業での組み立てを時短化・省人化するには?
段ボールの組み立ての負荷が高いのは、手作業で行っていることが一つの原因です。
手作業での組み立てを時短し、作業スピードを上げる手順やコツを解説します。
現状把握・分析によるムリ・ムダ・ムラの削減
まずは作業動線や環境などを見直すことが重要です。そのためにはまず現状を把握し、分析をすることにより、ムリ・ムダ・ムラを削減することが重要です。
ムリ:可能な能力以上に負荷がかかっている状態
ムダ:能力に対して、負荷が下回っている状態
ムラ:ムリとムダが両方混在している状態
これらが発生する原因として、作業量と人材の配置が適切でないこと、能力に見合った仕事に人員が配置されていないこと、需要予測ができていないことなどが挙げられます。原因をよく見極めた上で対策を行っていきましょう。
マニュアル作成による標準化
作業マニュアルがない場合、人それぞれ固有のやり方で実施してしまい、結果的に業務効率が下がってしまうことがあります。マニュアルを作成することで、作業の標準化につながり、スピードアップと効率化につながります。
製函機の利用
手作業をやめて、自動化するのも一案です。段ボール組み立ての自動化機械は製函機(せいかんき)と呼ばれます。段ボールシートを差し込むと自動的に段ボール箱に組み立て、底面のテープ貼りを自動化します。内容物を段ボールの中に入れた後、上面をテープ貼りする封緘機を利用すれば、より迅速に作業が進み、省人化も実現します。
組み立てやすい段ボール設計
段ボール箱をより組み立てやすく、設計し直すことも一つの方法です。
製函機と効率的な段ボールの組み合わせで作業効率化と省人化を実現
業務効率化と省人化を実現するために、根本的な課題解決方法として、自動化と段ボール設計の最適化をおすすめします。
これまで手作業で段ボールの組み立て作業を行っていた現場にとっては、具体的にどのような方法なのかが見えにくいでしょう。そこで日本トーカンパッケージの梱包ソリューションである「製函機 トーカンエコパシリーズ」を例に挙げて解説します。
具体例 製函機×段ボールのソリューション
「製函機 トーカンエコパシリーズ」は、段ボールの箱の組み立てとともに、最適な段ボール設計を両立するソリューションです。
出荷スピード最大化
ボタン一つで高速に段ボールの組み立てが可能な製函機を利用することで、梱包工程の渋滞を解消し、急な出荷の繁忙期にも、リードタイムを短縮することが可能です。
段ボールサイズの最適化
日本トーカンパッケージ独自の設計により、商品の高さに合わせ、箱をジャストサイズで製函することができます。また配送サイズをワンランク縮小することも実現可能であるため、運賃コストの改善にも寄与します。
活用例と効果
物流業界で、「製函機 トーカンエコパシリーズ」を利用したことで、次のような効果を出している現場もあります。
属人化していた梱包工程の標準化
これまで熟練スタッフの手によって行われていた梱包作業を自動化することで、属人化の解消につながりました。同時に最小人数で安定的な出荷体制を構築できました。
大規模センターの物流量にも対応可能
製函機と段ボール箱の利用により、高速処理と高い耐久性により、物流量が多い大規模センターの生産性を底上げすることも可能です。
まとめ
段ボールの組み立て作業は、意外と個数が増しており、負荷の高い業務です。一連の梱包作業を自動化することで、省人化やコスト削減のほか、負荷軽減にもつながります。
今回ご紹介した日本トーカンパッケージの段ボール組み立てソリューションの活用例はあくまで例となります。貴社の現場に合わせて最適な機器の導入と段ボール設計を行いますので、ぜひお気軽にご相談ください。






