魚の梱包資材はどう選ぶ?
発泡スチロールと耐水性段ボールの
比較・活用ガイド

魚の梱包資材はどう選ぶ?発泡スチロールと耐水性段ボールの比較・活用ガイド

昨今は、漁業でも人手不足が高じており、業務効率化が求められています。特に梱包作業は負荷が高く、鮮度やスピード向上など様々な課題に直面しています。

そこで今回は、魚の梱包資材や梱包作業の効率化に焦点を当て、課題解決策をご紹介します。

業界では従来の発泡スチロールから耐水性段ボールへとシフトする中、どのように選択するのが最も効率的なのでしょうか。発泡スチロールと耐水性段ボールを比較しながら具体的な活用方法をご紹介します。

漁業の梱包作業における課題

漁業の梱包作業における課題

まずは漁業の梱包作業における課題をご紹介します。

人手不足で素早く大量の梱包が求められる

漁業においては、人手不足の中、いかに大量の梱包をスピーディーに行うかが重要です。管理者は現場の作業効率向上を目指しています。

コストを削減したい

人件費をはじめとしたコスト削減は多くの現場で深刻な課題となっています。業務効率化はもちろんのこと、自動化を想定した人件費の削減も喫緊の課題です。

梱包資材の鮮度維持・付加価値創出を進めたい

漁業における梱包作業は、鮮度維持が最も重要であることはいうまでもありません。そのためには作業を素早く行うだけでなく、梱包においても工夫が欠かせません。しかし、冷却効率を向上させることを目的に、梱包材の開口部を設けているものの、乾燥による冷凍焼けが発生しているといった鮮度に関する課題も少なくありません。

梱包作業において機械による自動化を図りたい

梱包作業の自動化を目指していることもあるでしょう。特に近年、耐水性段ボールの使用が進められていますが、段ボールの組み立てや封をする作業など、どのような工程が自動化できるのかの課題に直面していると考えられます。

梱包資材の環境対応が必要

世界的に推進されている環境配慮の取り組みは、我が国でも重要視されています。企業はステークホルダーからの信頼を獲得するためにも、CO2の排出量削減や脱プラスチックなどの環境配慮は欠かせません。しかし漁業では発泡スチロールが梱包の主流となっているため、脱プラスチックは、早急に進めなければならない重要な課題といえます。

魚の梱包資材の選択肢~発泡スチロールと耐水性段ボールの特徴

魚の梱包資材の選択肢~発泡スチロールと耐水性段ボールの特徴

魚の梱包資材として、従来は発泡スチロールが主流でしたが、近年は環境配慮の観点から脱プラスチックを図る必要があります。そうした流れを受け、耐水性段ボールの採用が注目を集めています。

長年利用されてきた梱包資材~発泡スチロールとは

漁業では、長年、梱包資材として発泡スチロールが主流となってきました。木箱や段ボールも利用されてきましたが、魚の鮮度維持や輸送効率などの様々な観点から発泡スチロールの容器は最適といえます。現在においても現場の梱包資材の主流になっているのが発泡スチロールです。

近年、水産物流通でも活用が広がる耐水性段ボールとは

一方で、近年は、脱プラスチックの流れを受け、発泡スチロールから紙製の梱包資材である段ボールが積極的に採用されつつあります。通常の段ボールでは漁業における水分を含む梱包が難しいことから、耐水性段ボールが用いられています。

耐水性段ボールとは、文字通り、耐水性を持たせた段ボールのことです。例えば、表面に水を弾く撥水加工が施されているのが特徴です。薬品を塗布したり、表面をラミネート加工したりして作られます。このような加工により、水に触れた状態で、長時間に渡って強度を保てるのが特徴です。

氷と一緒に魚を梱包したり、少量の水を入れて生きた魚を泳がせながら運んだりすることができます。

【関連リンク】
耐水性段ボールとは?例や活用方法、作り方をご紹介!

発泡スチロール vs 耐水性段ボールを比較!

発泡スチロール vs 耐水性段ボールを比較!

魚の梱包資材としての発泡スチロールと耐水性段ボールには、具体的にどのような違いがあるのでしょうか。それぞれのメリットとデメリットをもとに比較していきましょう。

発泡スチロールのメリット・デメリット

【メリット】
・断熱性、保冷性に優れるため鮮度維持が可能
発泡スチロールの大きなメリットは、断熱性や保冷性に優れているため、鮮度維持が可能であることです。これが長年漁業で利用されてきた理由でもあります。

・緩衝性に優れるため運ぶ際に安全
発泡スチロールは輸送性に優れています。万が一、外側が損傷しても、内部まで傷が浸透しにくく、魚製品を安全に運搬できます。また製品の破損や異物混入の回避も可能です。

・組み立てる必要性がない
発泡スチロールは、製造時に最適なサイズや形状に成形されることから、特に組み立て作業は必要ありません。

【デメリット】
・保管スペースが必要
発泡スチロールは、段ボールと比べて折りたたむことができないため、保管時により多くのスペースが必要です。

・廃棄コストがかかる
発泡スチロールは、事業用の産業廃棄物として廃棄することになります。汚れはひどいものは洗浄し、リサイクルするために排出します。産業廃棄物になることから廃棄料金がかかります。コストがかかる理由は粉砕や溶融、圧縮固化などの処理が必要であるためです。

・資材・製造コストの高騰
近年、プラスチック類の資材調達費の高騰が叫ばれています。また発泡スチロールは、製造コストが高くなる傾向があります。

・脱プラスチックや環境配慮の必要性
近年、脱プラスチックや環境配慮の観点から、代替資材の検討が進んでいます。そのため、発泡スチロールの利用を検討する必要性が高まっています。

耐水性段ボールのメリット

【メリット】
・省スペース化
段ボールは、発泡スチロールと比べて折りたたみ、薄い状態で保管できるため、保管スペースの削減につながります。

・廃棄が容易・廃棄コストを低減できる
段ボールはリサイクルシステムが整っていることから、基本的に産廃費用は発生しません。

・環境保護への対応
脱プラスチックの世界的な潮流を考えると、耐水性段ボールはこれからの漁業にとって重要な役割を持ちます。

・コスト削減
耐水性段ボールの大きなメリットは、コスト削減につながることです。省スペースや廃棄コストの低減、環境配慮等の観点から効率的なコストで梱包体制を整えることができるためです。

【デメリット】
・水濡れ環境下で耐久性に差が出ることがある
発泡スチロールと比較すると、水濡れ環境下での耐久性に差が出る場合があります。

・保冷性に劣る
耐水性段ボールは発泡スチロールと比べて保冷性に劣ります。梱包時に氷を入れるなどして温度を上げないための工夫をする必要があります。

・組み立てる必要性
耐水性段ボールは、段ボール製品であるため、組み立てて使用することになります。そのため、組み立て工数が必要になります。

魚の梱包資材は耐水性段ボールへシフト!効率的な活用方法は?

魚の梱包資材は耐水性段ボールへシフト!効率的な活用方法は?

魚の梱包資材として発泡スチロールから耐水性段ボールへ移行したい漁業従事者は多いのではないでしょうか。しかし耐水性段ボールの性能面に不安があったり、自動化の方法がわからないといった課題があると考えられます。そこで発泡スチロールから耐水性段ボールへシフトするための考え方や効率的な活用方法をご紹介します。

魚の梱包資材のシフトに関する考え方

まず製品の梱包資材に使用している発泡スチロールを耐水性段ボールへと移行する際、現場ではどうしても発泡スチロールのほうが利便性の面で優れていると感じがちです。いくら耐水性段ボールの機能が優れていたとしても、「長年親しんできた発泡スチロールのほうが効率が良かった」と、これまでの慣習を続けたいと思うのが、人の常です。

そのため、いきなり全面的に移行するのではなく、徐々に移行することが大切です。例えば、発泡スチロールのコストが特に割高になっている魚製品において、耐水性段ボールに代替し、コストを抑える成功事例を作ります。その上で他の魚製品にも採用していくといった流れが理想です。これにより、現場の納得感を無理なく高め、コスト的にも安心して投資できます。

耐水性段ボールの効率的な活用方法

耐水性段ボールを効率的に活用するには、次の2点がおすすめです。

・耐水性が高い耐水性段ボールを使用してデメリットをカバーする
耐水性段ボールのデメリットを埋めるためには、より高い耐水性を持つ製品を選ぶ必要があります。例えば日本トーカンパッケージの「たもっちゃん T-WP」という製品はおすすめです。

「たもっちゃん T-WP」
段ボール材に特殊な加工を施した耐水性段ボールです。ケースの中で溶けた氷が、水に濡れて強度が劣化することはありません。段ボールの表裏のライナーと中芯の三層すべてに樹脂をラミネートすることで、高い耐水性を持たせています。

・自動製函機で組み立てを自動化する
耐水性段ボールを組み立てる作業は自動化することができます。

例えば日本トーカンパッケージでは、魚箱専用の自動製函機をご提供しています。製函機とフィルム貼機をセットでシステム化することができ、フィルム貼りから製函までの一連のラインで自動化と効率化をご提案可能です。

最適化された状態で導入することで、コスト削減につながるでしょう。

【関連リンク】
魚箱の包装設計・包装システム~高耐水性段ボール

まとめ

漁業における梱包作業に関する課題は数多くありますが、その課題解決の一助となるのが、梱包資材を発泡スチロールから耐水性段ボールへとシフトすることです。まずは一部の製品から始め、自動化を含めた想定のもとで導入を進めることで、課題の解決にも寄与するでしょう。

日本トーカンパッケージの魚箱の包装設計・包装システムと高耐水性段ボールが貴社のサポートを行います。ぜひお気軽にご相談ください。

魚箱の包装設計・包装システム~高耐水性段ボール