FSCミックス認証の「ミックス」とは?
100%、リサイクルとの違いは?

今や、どの企業や組織も事業を展開する中で環境保全への取り組みに力を注いでいます。特に、次世代のために森林を守るための取り組みは重要視されています。
そこで今回は、森林を守る、国際的な認証制度である「FSC認証」と共に、その認証の種類について解説します。

1.FSC認証とは?

FSC認証とは、国際的な森林認証制度で、FSCマークは、きちんと管理された森林から作られた木材を用いた製品の証です。

FSCとは、「Forest Stewardship Council/森林管理協議会」のことで、森林管理の責任を世界に普及させることを目的に設立された国際的な非営利団体です。

FSCに基づくFSC認証の原則には、森林保護から、合法性、労働者や先住民族の権利、地域社会との関係、環境、文化などに渡って森林を適切に管理する方法が定められています。

FSC認証は世界に広がっており、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標である「SDGs」の達成に貢献することからも、その認証取得の価値に注目が集まっています。

SDGsに貢献するFSC認証とは?

2.FSCマークにある「ミックス」とは?

 

FSC認証を表すFSCマークには、3種類あります。その種類分けは、認証原材料の配合によって行われています。

1.FSC100%
FSC認証林から得た原材料であるFSC認証材を100%使用している製品を表します。

2.FSCミックス
FSC認証材と共に、FSCに認められた適格な原材料を使用している製品を表します。FSC認証材やFSCミックス、FSCリサイクル、FSC管理木材、回収原材料が混ざったものです。

3.FSCリサイクル
回収原材料を100%使用している製品を表します。木材製品の場合は、回収原材料の70%以上がポストコンシューマーである条件があります。ポストコンシューマーとは、家庭や企業などから回収された段ボールや雑誌、新聞、書類などを指します。

●FSCミックスにおける「FSC管理木材」とは
FSCミックスのうちのFSC管理木材とは、下記の5つに該当しない木材です。

(1)違法に伐採された木材
(2) 伝統的権利、人権を侵害して伐採された木材
(3)高い保護価値を有し、その価値が施業活動によって脅かされている森林で伐採された木材
(4)天然林の転換を目的とした伐採によって搬出された木材
(5)遺伝子組み換え樹木が植えられたエリアから伐採された木材

出典:FSC「管理木材」

●FSCミックスの表記に関して
FSCミックスのラベルには、従来、「責任ある木質資源を使用した●●」と書かれていました。「●●」の部分には「パッケージ」や「紙」など対象製品によって変わります。この「責任ある木質資源を使用した」の部分について、誤認が生まれると指摘がされました。その理由は、FSCミックスには管理木材が含まれているのにも関わらず、「すべての原材料が『責任ある木質資源』」であるように見えてしまうので、正確性に欠けているからです。すでに2022年1月から表記の改定が始まっており、改定後の表記は「責任ある森林管理を支えています」となりました。

●マーク下部にある数字とは?
FSC認証のラベルには、最下部に「FSC ●●●●●」という数字が必ず記載されています。これはFSC認証のライセンス番号を示します。このライセンス番号をFSCの公式ホームページ上で打ち込んで検索すると、認証取得者の名前や認証取得時期などの情報を照会することができます。

3.日本トーカンパッケージはFSC認証を取得しています

日本トーカンパッケージは、森林に由来する紙を原料とした、段ボール、紙器製品を販売する企業として、全16拠点でFSC認証、及びCoC認証※を2017年3月14日に取得し、更新を続けています。

当社は、東罐興業グループの「環境方針」に基づき環境保全活動に取り組んでおり、包装容器を通じて生活文化の向上を図るとともに持続可能な地球環境を保全するためバリューチェーンにおける環境課題の継続的改善に取り組み社会に貢献します。

経営理念の一つに「包装容器事業をコアとし、常に社会のニーズと自然環境に調和した、製品とシステムを創造し生活文化の向上に貢献する。」ことを掲げ、人類が自然と調和して生きられる未来を築く活動に取り組んでいます。

※CoC認証は、FSC認証製品をFSC認証の表示つきで販売したり、FSC認証製品として宣伝したりするには必ず取得しなければならない認証です。

4.まとめ

FSC認証とFSCミックスについてご紹介してきました。SDGsとの関連もあり、国内外で認証取得の動きが高まってきています。

木材や紙を活用した製品についてFSC認証を取得したり、その包装容器や段ボールなど、流通過程に必要な資材についても、すでにFSC認証が取得されたものを積極的に利用したりすることで、地球保護及びSDGsへの貢献につながることは、ぜひ意識しておきたいものです。ぜひ当社のFSC認証された段ボール製品等も選択肢の一つにご検討ください。