段ボールパレットは、
なぜ海外輸出用として注目されているのか?

段ボールパレットは、なぜ海外輸出用として注目されているのか?

近年、段ボールパレットが海外への輸出用として注目されています。段ボールパレットとは段ボールでできた物流パレットです。なぜ段ボールパレットは輸出用として利用が進んでいるのでしょうか。

今回は、段ボールパレットが、輸出に関わる企業が抱えるさまざまな課題を解決する一助となる理由をご紹介します。

1.段ボールパレットとは?

段ボールパレットとは?

まずは段ボールパレットの特徴を確認しておきましょう。

●段ボールパレットとは
段ボールパレットとは、段ボール製の物流用パレットです。物流用パレットとは、製品や製品が入った段ボール箱などの貨物を置く台のことです。荷役、輸送、保管の工程で利用されており、移動や搬送の際に貨物を多くの貨物をまとめて荷役することが可能です。

一般的に、物流パレットはフォークリフトという機械によって容易に移動させられるため、人の手による荷積みや倉庫内移動の手間を削減します。

物流用パレットの素材は古くから木製、プラスチック製、金属製が多く利用されてきましたが、近年、段ボール製の利用も進められるようになりました。現在はその特性から大きな脚光を浴びており、他の素材からの代替も進められています。

●段ボールパレットの特性
段ボールパレットには、次のような特性があります。

・省資源、環境に優しい
段ボールは国内においてリサイクル率が95%を超えているといわれており、環境に優しい利用サイクルができあがっています。作っては廃棄する素材と比較して再利用できることから省資源につながります。

・安定的に運搬できる
段ボールパレットは、紙製であることから強度面では他の材質に劣るところがありますが、多種多様な材質構成を組み合わせることによって一般的な重量の貨物であれば、安定的に運搬が可能です。

・軽量である
段ボールパレットは紙製ということもあって非常に軽量であることから、取り扱いやすさにかけてはかなり高いといえます。使い終わった後の段ボールパレットは手軽に人の手で運ぶことができます。

また貨物を積んだときの重量を削減できることから、重量制限に課題がある場合に有効利用できる可能性があります。

・輸出に適している
段ボールパレットは輸出用パレットに最適です。その理由は後ほど詳しく解説しますが、リサイクル性が高いことや、燻蒸処理などが不要である点などが挙げられます。

・安全性が高い
従来からよく利用されている木製パレットは、トゲやささくれが出る恐れがあり、作業員の身体や貨物に傷をつけるリスクがあります。段ボールパレットはそうしたリスクがないため、安全性が高いといえます。

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2.なぜ段ボールパレットは輸出に最適なのか?

なぜ段ボールパレットは輸出に最適なのか?

先述の通り、段ボールパレットは輸出用途において最適とされています。その理由を見ていきましょう。

【段ボールパレットが輸出用に最適な理由】

●ワンウェイパレットに適している
段ボールパレットはワンウェイパレットに適しています。

ワンウェイパレットとは、パレット輸送後に、現地で貨物を下ろした後でパレットを回収せずその場で廃棄することを意味します。つまり「ワンウェイ=片道」だけ利用するパレットです。

輸出の場合、パレットを回収して再び本国に送ることはコストが高くなり手間もかかるため、困難であることから、多くの場合にワンウェイパレットが採用されています。

ワンウェイパレットに段ボールが適している理由として、リサイクル性が優れているため、処分しても産業廃棄物とはならず、資源の循環に寄与することが一つに挙げられます。

また木製パレットのように燻蒸が不要である点も大きなメリットです。木製パレットは、国際的なパレット輸入規制によって病原虫などが付着している恐れがあるため、EU、米国、カナダ、韓国、オーストラリア等80カ国以上で熱処理や燻蒸処理が必要です。この処理の手間やコストは輸出事業者の大きな課題の一つです。

規制対象は木材梱包材であるため、段ボールパレットは対象外となり、処理が不要となります。

●世界的なプラスチック輸出規制に触れない
近年、プラスチックの環境への負荷が国際的な問題となっているため、プラスチックパレットをワンウェイパレットとして利用する際には配慮が求められます。

特に中国はプラスチックごみの輸入を全面的に禁止しているため、現地でプラスチックパレットを廃棄することになれば、慎重に検討しなければなりません。

その点、段ボールパレットはそうしたプラスチック輸出規制に触れることはありません。

●カスタマイズ性が高い
段ボールパレットはカスタマイズ性が高いのも特徴です。

プラスチックパレットと比較して、輸出用に商品仕様に合わせてカスタマイズしたい場合、初期費用がプラスチックパレットと比較して安価であり、サイズや設計の変更が容易です。

●軽量で扱いやすい
軽量でパレットの移動や積み替え時の取り扱いがしやすい点は、移動や積み替えの多い輸出時において特にメリットが大きいといえます。

●物流費の圧縮
段ボールパレットの軽量であるメリットは、物流費の圧縮にもつながります。重量単位で運賃が発生している場合には、パレット重量が減少するため、コスト削減につながります。

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3.まとめ

段ボールパレットは、近年、その環境に優しい点から注目を集めています。同時に輸出先での燻蒸処理などが不要であるなどさまざまなメリットがあることから、輸出用としても適しています。

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日本トーカンパッケージの段ボールパレットではCFG(Cushion Flexible Gluer)という、段ボールの積層作業を自動成形する加工技術を用いており、垂直耐荷重2t以上の安定した強度を実現します。

お客様のご要望に応じてカスタマイズも可能ですので、ぜひどのような形状でもお気軽にご相談ください。

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